【デュエプレ】環境の歴史と変遷を解説!1弾から20弾まで【歴代環境デッキ・メタゲームまとめ】

第15弾『超覚醒嵐舞』環境

引き続き超次元プッシュの弾であるが、この弾では飛躍的に超次元カードのパワーが上がっている。

圧倒的なパワーで圧殺できるような凶悪な単体スペックのクリーチャーも多く登場し、環境は大きく様変わりしていく。

『煉獄邪神M・R・Cロマノフ』第3の凶悪リミットデッキ現る

ゲームオリジナルカードである『煉獄邪神M・R・C(マッド・ロック・チェスター)ロマノフ』が登場。

そのド派手すぎる効果はプレイヤーの度肝を抜いた。

一見、使用難易度は高そうに見えるが、速やかに墓地肥やしさえできれば「出せば勝ち」レベルの圧倒的出力を発揮する。メテオバーンで墓地の超次元呪文や除去呪文を唱えながら、17000のTブレイカーが突っ込んでくるのは驚異的である。

その破壊力は同じ墓地利用デッキのB・ロマノフとは比較にすらならず、多くのデッキは『お清めトラップ』や『時空の封殺ディアスZ』でのメタを強いられた。

このカードの登場により、墓地からこのカードを進化蘇生できる『魔光蟲ヴィルジニア卿』がパワーカードと化した。MRCはコスト軽減こそあるものの、うまくマナも墓地の枚数も伸ばさないと召喚は困難なクリーチャーである。

それらの手間を、すべてこの1枚は解決してくれる。墓地は十分肥やさないとならないが、それでも5コストで墓地からMRCを出せるのは非常に強力である。

MRCで墓地の『煉獄と魔弾の印(エターナル・サイン)』を唱えこのクリーチャーをSA化し蘇生させ、墓地にある2体目以降のMRCを召喚、2体目のMRCのメテオバーン発動…という地獄のようなコンボはこの時期よく見られた光景。このように周辺カードとの相性もよく、1ショット率を非常に高くするMRC最高の相棒であった。

 

うまく回った時の速度と出力はライゾウ、キリコを上回るほどであり、それらに続く第3のリミットデッキとして環境に君臨。今後、このデッキはチューンナップされながら大暴れしていくことになる。

最強の超次元デッキ君臨 【ネクラ超次元】 その圧倒的すぎるデッキパワー

『超次元ガード・ホール』

文句のつけようがない汎用パワーカード

その圧倒的出力で環境に衝撃を与えた【MRCロマノフ】だったが、しかし結論から言ってしまえば、この環境において他の追随を許さないほどの圧倒的強さで君臨したのは、新しい超次元デッキ【ネクラ超次元】であった。

 

このデッキは、デッキ内のすべてのカードが美しいまでのシナジーを形成している。

まず、緑のブーストが大量に搭載されているおかげで速度面で他デッキに後れを取ることはまずない。

デッキ内に採用されるクリーチャーはほぼ『天雷の導師アヴァラルド公』や後述の『バルカディアス』のみである。つまり、このデッキにおけるアヴァラルドは、高確率で呪文3枚を引き込める最強のドローソースと化す。

強力なパワーカードであるアヴァラルド公を『ピクシー・コクーン』『リーフストーム・トラップ』のパッケージで使いまわす。

ピクシー・コクーンは通常のデッキだと、クリーチャーを必ずマナから戻さなければならないのでブースト札としては使いにくいが、ほぼクリーチャーを採用しないこのデッキでは純粋なブーストカードとしても見込めるうえに、リーフストーム・トラップでマナ送りにしたアヴァラルド公をマナ回収することが出来る。

リーフストームトラップは4コストと軽いマナ送りカードなので、先攻ならラッカ超次元相手の3ターン目シンカイヤヌスに間に合い、環境にもマッチしている。

最強のMRCメタカードであるお清めトラップを問題なく採用できるのもポイント。4枚搭載の『超次元・ドラヴィタ・ホール』で使いまわすことも容易であり、何度も唱えることでMRCを完封する。

『超次元ガード・ホール』や『時空の凶兵ブラック・ガンヴィート』により除去も強い。

ガード・ホールから出せる『時空の支配者ディアボロスZ』もスペック申し分なしであり、マナが伸びるこのデッキでは、ディアボロスZへの覚醒もデッキ回復手段として利用することすら可能。

ディアボロスZは解除持ちの23000Qブレイカーで除去効果も非常に強力なフィニッシャーである。

そして最強のフィニッシャーが『悪魔神王バルカディアス』

cipの全破壊効果と、相手の呪文を封殺する効果がある。呪文主体のこの環境において、呪文を完全ロックするこの効果はもっとも強力であり、必然的にこのカードが環境の中心となっている。

とにかくすべてのデッキ内すべてのカードが強力かつ、カード間同士の噛み合いもよいうえに環境にマッチしており、非常に完成度の高いデッキである。

欠点といえばアヴァラルド公への依存度が高いことだろうか。

バルカディアスメンコ

この時期によく見られた光景として、「バルカディアスメンコ」なる現象があげられる。

『時空の不滅ギャラクシー』は除去されると覚醒する、場持ちがよいサイキック・クリーチャーでありバルカディアスの最高の進化元としてネクラ超次元で2枚以上採用された。

ネクラ超次元同士の戦いでは、基本的にこのカードをどうやって完全に処理するかが焦点になってくる。

なぜなら、このクリーチャーが相手の場にいた状態でバルカディアスを出しても、ギャラクシーは覚醒して場に残るため、次のターンギャラクシーからバルカディアスに進化されるとこちらのバルカディアスが破壊され、一転して詰みとなるためである。

基本的にネクラ超次元同士の戦いにおいては、先にバルカディアスが着地したほうが勝つ。

ギャラクシーがひっくり返ったり、バルカディアスでバルカディアスを返す光景が多く見られたのでよくメンコと呼ばれていた。

『大神砕グレイトフル・ライフ』 ネクラ超次元に強いネクラ超次元の登場

緩い進化条件、強力なcip、pigのマナ加速すべてが強力。

呪文を封殺されてもクリーチャー効果による超次元展開なら関係ない。

ネクラ超次元が大流行を見せる中、今弾で登場した『大神砕グレイトフル・ライフ』にフォーカスが当てられる。

進化条件が緩いうえに高パワーで優秀なアタッカーになるのはもちろんのこと、強力なcipとpigを持ちバルカディアス環境に対する回答として注目された。

まずcipの超次元クリーチャーを召喚する効果は、クリーチャー効果による召喚なので、当然バルカディアスの呪文封殺効果の影響を受けない。pigのマナブーストも強力で、バルカディアスの全体破壊に巻き込まれてもマナを爆発的に伸ばすことが出来る。

また呪文型のネクラ超次元はバルカディアス以外はパワーの低い超次元クリーチャーで戦っていく受け身寄りのデッキだが、グレイトフル・ライフは除去されてもアドバンテージを稼ぐ高パワーWブレイカーなので、積極的にプレイヤーをアタックしていくことができる。

このように、バルカディアスに対するメタ的要素が多いクリーチャー型ネクラ超次元というべき【ネクラグレイトフル・ライフ】が登場した。

このデッキはネクラ超次元をクリーチャー多めにチューンナップしたデッキであり、最強のフィニッシャーはバルカディアスということに変わりはないが、グレイトフル・ライフが大きくマナを伸ばすので5コスト超次元→バルカディアスなどの進化速攻がしやすくなっている。

アヴァラルド公のような強力なドローソースを採用できないのは痛いが、代わりに『秋麗妖精リップル』を採用できる。リップルはグレイトフル・ライフとバルカディアス両方をサーチできるうえに、マナ爆誕持ちなのでグレイトフル・ライフとの相性は抜群である。

負けてはいない【ラッカ超次元】 超次元デッキに強いトリーヴァ型のグレイトフル・ライフも登場

前環境の覇者【ラッカ超次元】だが、デッキの強化自体は無いものの、その強さは今環境も健在である。

確かにネクラ超次元の速度とパワー、バルカディアスによる完封やGENJIで破壊できないブロッカーであるディアボロスZは難敵ではあるが、アンタッチャブルへの決定的なメタカードは今環境も存在しない。

シンカイヤヌス→オーフレイムの最強ムーヴも決まればそう簡単に返されるものではない。

今環境は【ネクラ超次元】と【ラッカ超次元】の激突かと思いきや、その両デッキに互角以上に戦えるデッキが登場。

【トリーヴァグレイトフル・ライフ】である。

単体スペック最強のデストラーデとグレイトフル・ライフ、パワーカードとパワーカードが手を組んだともいうべきがこのデッキだ。

バルカディアスを意識したカウンター型のクリーチャーコントロールとでもいうべきデッキで、水文明のバウンスクリーチャーで超次元クリーチャーをメタしている。

トリガー獣を多く採用し、シールド追加効果を持つデストラーデによりラッカ超次元などのビート対面に強い。リップルによりデストラーデとグレイトフル・ライフ両方をサーチできるのも強い。

デストラーデのホーリー・フィールドとグレイトフル・ライフの相性も抜群である。マナカーブ的にも流れるように繋がるうえに、グレイトフル・ライフ自身とcipで出てくる超次元クリーチャー両方に連鎖が適用されるので、膨大なフィールドアドバンテージ獲得を狙える。

このデッキも非常に強力ではあるが、速度的には劣る部分もあり、環境で遭遇率の高いガード・ホールでキーカードのデストラーデを除去されると辛い。また、アンタッチャブルを除去できるようなカードは搭載されていないので盾勝負前提となる場面も多いのがネックではあった。

世界は再び妖精に支配される 無敵スノーフェアリー

NEWでは上述のようなサイキック環境となっていたが、そのころOLLでは事件が起こっていた。

新カードである『ダイヤモンド・カスケード』が超パワーを発揮し、かつて環境を席巻したナーフ前の【ダイヤモンド・ブリザード】以上のデッキパワーを得たスノーフェアリーが大暴れしていたのである。

ダイヤモンド・カスケードの打点形成力は驚異的で、再びスノーフェアリー1強環境に染め上げた。

スパーク採用のタッチ白型でカウンター性能も高く、正直言ってこのデッキに太刀打ちできるほどのデッキは存在しない。

あまりにも強すぎたため、次の弾でカスケードはナーフされることになった。

15弾環境総括:2大超次元デッキがトップメタに

今環境から大流行した【ネクラ超次元】(呪文型、グレイトフル・ライフ型含む)と【ラッカ超次元】がトップシェアを誇り、超次元最強環境が到来した。

キリコはバルカディアスを出されると完封されることもあり、使用率を落とした。ライゾウはクリーチャー主体のデッキなのであいかわらず健在で、一定数のシェアを誇っている。

【MRC】はメタカードのお清めトラップが本当にきつく、環境トップシェアのネクラ超次元には必ず採用されていたので苦戦を強いられた印象。それでも、デッキ出力はライゾウを上回るほどなので、ポテンシャルは極めて高いデッキであると言えるだろう。

ネクラ超次元のような呪文主体のデッキは、バルカディアスを叩きつけあう不毛な展開になることも多く、バルカディアスが強力であるがゆえに、クリーチャー主体のデッキを握るという選択圧も生み出している。

しかしながら、結果的には環境の支配者は呪文型のネクラ超次元であろう。アヴァラルド公の大量リソースによる爆発力と上振れがあり、不利とされるグレイトフル・ライフ型に対してもプレイング次第でなんとかなることが多かった。

ネクラ超次元はデュエプレ史上初となる完全に呪文主体のトップメタであり、そのデッキパワーの高さにより最後まで環境の中心であった。

2 Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。