【デュエプレ】環境の歴史と変遷を解説!1弾から20弾まで【歴代環境デッキ・メタゲームまとめ】

第3弾「英雄の時空」環境

多色カード登場

この弾では、ついに多色(レインボー)カードが登場。

多色カードは他文明同士の特徴を併せ持つカードとして、スペックが高いものが多く協力。戦略の幅が広がると同時に、デュエプレの独自ルールによりマナ管理がTCG版より容易なので、多色カードはなおのこと強力であるとして認知された。

目玉はなんといっても『無双竜騎ボルバルザーク』。TCGでは初のプレミアム殿堂(禁止カード)となった伝説のカードが使用できるということで、界隈は大きく沸いた。だが、同時にこの弾に登場する特定のカード群はカードパワーが高すぎて、後にデュエプレ初のナーフを経験するなどの問題も少なからずあった。

完全に令和スペックの『ダイヤモンド・ブリザード』 世界を妖精が支配する

墓地からも回収できるようにしたのはやりすぎた。

このカードのハイスペックぶりはこちらの記事のこのカードの項目を読んで欲しい

3弾環境開幕直後、環境を一気に染め上げたのは【ダイヤモンド・ブリザード】だった。

高パワーアタッカーの『愛嬌妖精サエポヨ』が同時にリリースされていたことも強力だったが。

 

『ダイヤモンド・ブリザード』は完全に調整をミスしてリリースされてしまった「怪物」だったのである。恐るべきは、リソース回復とアンタップインマナ回復による小型クリーチャー展開を高次元で同時に行えるという点にある。マナと墓地から回収したスノーフェアリーをそのまま盤面に展開できるので、ある種の自己完結的な能力を持っている。3コストのボルバルザーク・エクスがマナ墓地回収付きで登場してくると言ったらその異常性がわかるだろう。

はっきり言って、ここまでのスペックを持つクリーチャーはTCGの最新パックに入っていてもおかしくない。1枚だけ、完全に「令和」スペックで登場してしまったのである。生まれる時代を間違えたか。

 

とにかくこのカードの強力な点は、ブーストしたマナが起き上がって再度使用可能になるというところである。墓地にあるスノーフェアリーすら手札&マナに変換できるのだから、もう本当に滅茶苦茶だ。このカードの全盛期には、このカード1枚で10枚回収&10マナブーストなんて芸当も日常茶飯事だったのだから、当時のブリザードデッキの世紀末ぶりがうかがいしれよう。

環境当初から、ペトローバと組み合わせた【白緑ブリザード】、墓地肥やしをして爆発力を高めた【黒緑ブリザード】、カチュアと『ガルクライフ・ドラゴン』を採用し、光のブロッカーを殲滅することを目的としたタッチドラゴン型など、あらゆるデッキが開発され環境を埋め尽くした。

このころのブリザードデッキは本当に環境を一色に染め上げており、フレーバーテキスト通りに「世界を妖精が支配する」事態になったのである。

デュエプレ初のナーフ措置

前述のように、完全にオーバースペックのモンスターだった『ダイヤモンド・ブリザード』が許されるはずもなく、リリースから2週間弱で緊急ナーフ措置が取られることになった。

 

ナーフ後→墓地回収効果が消えてマナ回収のみに

この緊急ナーフからも読み取れる通り、運営側からすれば完全に予想だにしていなかったことがわかる。

環境を完全掌握していた【ブリザード】が弱体化(というか適正な強さに戻った)したことにより、ようやく様々なデッキが環境で活躍するようになる。

【デアリガルザーク】多色ドラゴンの圧倒的パワー

神滅竜騎ガルザークはコスト論から逸脱したカードパワーを誇る

赤緑黒のドラゴンデッキが環境で躍進。とんでもないアドバンテージ量で圧し潰すブリザード関連のデッキになすすべなく轢き殺されていたコントロールやミッドレンジタイプのデッキは、ブリザードのナーフでようやく日の目を浴びたと言える。

【デアリガルザーク】は、魔改造された『神滅竜騎ガルザーク』、『無双竜騎ドルザーク』の圧倒的パワーで粉砕する、まさにドラゴンなデッキである。しかしただ脳筋なだけでなく、ガルザークとドルザークの効果によるコントロールプランも取れるうえ、『黒神龍ゾルヴェール』によるアドバンテージ回復もあるので粘り強く戦うことも出来る。ガルザークが2体横並びした時の制圧力は圧巻。

しかし、序盤にコッコ・ルピアを素引き出来ていないときはテンポの面で大きく遅れをとるなど、爆発力は非常に高いものの、やはりムラがあるデッキであった。

赤緑速攻 高パワーを獲得したアグロが環境デッキメタへ

上記のドラゴンデッキや、ボルバルザークを切り札としたコントロールデッキは序盤が弱いため、その間隙を突く形で各種速攻デッキが復権した。

特に高パワーを誇る『無頼勇騎ゴンタ』を獲得した赤緑速攻はカード資産的にも優しく、この時期のアグロデッキの代表的な存在となった。このデッキは各クリーチャーの基本スタッツが高いため軽量ブロッカーでは止め切れず、『バースト・ショット』などの既存速攻メタは火力範囲外である。

特にデアリドラゴン系統のデッキに対しては非常に強く、ドラゴンデッキ側は基本的に防御が薄いことも相まって、何もできないまま負けることは珍しくなかった。

無敵『無双竜騎ボルバルザーク』 デュエプレ史上最大の問題児へ

結論から言ってしまえば、『無双竜騎ボルバルザーク』はコントロールデッキ最強の切り札としてコンセプト化され、しばらく環境を大きく荒らしていくことになる。

序盤は『ブリザード』の影に隠れていたのだが、その後コントロールデッキの開発が進むにつれ、この当時の環境であれば10ターン遅延させるのは比較的容易であり、10ターンにさえ到達してしまえばボルバルを雑に投げても追加ターンで大きなアドバンテージを得ることが出来る。

 

3弾環境では、強力であることは認知されていたものの、それまではコントロールでもあまり使用されていなかった『ロスト・ソウル』が大きく使用率を伸ばした。コントロール合戦を想定した際、単純にロストを撃つバリューが上がったこともそうだが、相手が手札にため込んだボルバルを根こそぎ落としてしまえることも大きい。さらに、ボルバルで得たエクストラターンで、シールドブレイクで増えた相手の手札をロストで根こそぎハンデスし、仮にエクストラターンでとどめを刺しきれなくても次の相手ターンの反撃の芽を完全に摘ませるという、悪魔のようなプレイングが極めて強力。

速攻やドラゴンデッキとも五分に戦るよう、トリガーを厚めにしてアクアポインターやスカイソードなど各種レインボーサイクルを採用するのが一般的な型であった。

ボルバルザークはその能力の性質上、入るデッキを選ばないまさに万能カードであり、後に殿堂入りするまで環境の問題児として環境を荒らしに荒らしまくることになる。デュエプレに閉塞感を与えたカードとしてこのカードに対する批判は未だに少なくない。

3弾環境総括:ブリザードとボルバルザークが振り回した激動の環境

ダイヤモンド・ブリザードは時代を10年以上先取りしているかのような、圧倒的なスーパースペッククリーチャーだったため、完全に調整ミスである。ナーフ後も非常に強力なデッキタイプとして長くブラッシュアップされていく速攻デッキになったため、ナーフ後の性能も殿堂に片足突っ込んでいるカードということを考えると、いかに狂っていたかがわかるだろう。

ドラゴンデッキはデッキパワーは強力無比なのだが、如何せんアグロデッキに弱すぎる。

結局、『無双竜騎ボルバルザーク』にフィニッシュを丸投げし、防御を厚くしたコントロールデッキを握るのが一番丸かった印象である。そしてどの局面においても腐らずに有効なのがランダムハンデスであり、ハンデス+ボルバルザークという構図は、次の4弾環境で極まることになる。

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